料金について
この記事で紹介している料金設定は、2019年10月のJR運賃・料金改定以前の情報です。現在の料金とは若干異なりますのでご注意ください。
新幹線チケットを予約・購入する場合、みどりの窓口での対面予約が一般的ですが、現在ではJR公式予約サイトで、PCやスマホから簡単に予約・購入する人も多くなっています。例えばJR東海およびJR西日本が運営する「エクスプレス予約(EX予約)」は、2013年に平日一日当りの利用件数が11万9千件であったものが、2017年には17万1千件を超えており順調に利用件数を伸ばしています。この記事ではJR公式予約「エクスプレス予約」とはどのような予約方法なのか、また通常料金との違いや乗車方法などを解説します。
エクスプレス予約とは?
JR東海およびJR西日本が運営するネット予約「エクスプレス予約(EX予約)」は、有料会員登録が必要なネット予約サービスで、年会費は1,080円(税込)となっています。(無料会員登録の制度はありません)エクスプレス予約は銀行振込や口座振替でのチケット購入はできませんので、必ずクレジットカードを準備する必要があります。そして、どのようなクレジットカードを使うによって、会員種別が変わってきます。1つは、新規でエクスプレス用のクレジットカードを発行することにより入会する方法で、この場合の会員種別は「エクスプレス会員」というものです。もう一つは、新たにクレジットカードを作らなくても、手持ちのクレジットカードで「EX予約サービス」を利用できるようにするもので、この場合は「プラスEX会員」という名称になります。
エクスプレス会員・プラスEX会員のどちらの種別の会員でも、行えることは同一です。では、それぞれの入会方法について解説します。
エクスプレス会員について
エクスプレス会員はJR東海が発行する「JR東海エクスプレスカード」またはJR西日本が発行する「J-WESTカード(エクスプレス)」のいずれかを入手(カード契約)することによって入会できます。
▼JR東海発行の「エクスプレスカード」とJR西日本が発行する「J-WESTカード」
クレジットカードの年会費が1,080円(税込)で、この年会費がエクスプレス予約の年会費になりますので、年会費が二重に取られることはありません。高校生を除く、18歳以上で電話連絡が可能な人であれば申し込むことができます。
なお、JR東海が発行するエクスプレスカードには、他にも京都府内で様々な特典を受けられる『そうだ、京都 行こうカード(年会費2,160円)』があります。この、多くの特典が付くクレジットカードの年会費は2,160円とやや高くなっていますが、やはりこの年会費の中にエクスプレス予約の年会費が含まれていますので年会費が二重に取られることはありません。また、JR西日本が発行するJ-WESTカード(エクスプレス)には、他にも岡山県内や大阪府内のショッピングでポイントが付くローカルカード(いずれも年会費1,080円)が用意されていますので、自分の行動範囲などによってそうしたカードを選択するのも面白いですね。
プラスEX会員について
プラスEX会員は、手持ちのクレジットカードにエクスプレス予約の機能を持たせることにより入会することができます。プラスEX会員機能を付加できるクレジットカードのブランドは下記の通りです。
登録可能ブランド
JCB、三井住友、三菱UFJニコス、トヨタファイナンス、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル、イオンカード、セディナカード(OMCブランド)、三井住友トラストクラブ
なお、手持ちのクレジットカードにプラスEXを付加する場合には、手持ちカードの本来の年会費(有料の場合)とは別に、エクスプレス会員の年会費1,080円が必要となりますので、注意が必要です。
ちなみに、JR東海では、手持ちのクレジットカードがプラスEXで利用できるかどうかを調べられるサイトを用意していますので、不安がある場合は事前に下記URLから調べることをお勧めします。(http://jr-central.co.jp/ex/guide/card_navi/)
スマホアプリもある!
エクスプレス予約が可能となる、スマホアプリ「EXアプリ」も存在します。(「スマートEX」サービスと同一のアプリです)iOS:10.0以降もしくはAndroid:5.0以降のスマホであれば利用できます。
実際に使用する際は「ご利用のサービス・会員」のプルダウンメニューで「エクスプレスカード会員」を選択します。
なお、アプリでの会員登録はできませんので、予約を行うためにはスマホかPCで事前に会員登録を済ませておく必要があります。対応機種でiOS版のスマホを利用していれば、会員情報をその都度入力しなくても、指紋認証/顔認証【Touch ID/Face ID】のログインも可能なので、とても便利です。
エクスプレス予約のチケット料金は?
では、エクスプレス予約で主要区間の切符を予約した場合の料金と通常料金(通常期)とを比較してみましょう。なお、エクスプレス予約ではのぞみ号・ひかり号・こだま号のいずれの列車でも、そして年間を通じて同一料金となっています。また、自由席の場合も指定席と同料金です。
▼エクスプレス予約と通常予約のチケット料金(普通車指定席)
区間 |
エクスプレス予約料金 |
通常料金(のぞみ) |
東京-名古屋 |
10,110円 |
11,090円 |
東京-京都 |
12,830円 |
13,910円 |
東京-新大阪 |
13,370円 |
14,450円 |
東京-広島 |
17,660円 |
19,080円 |
区間により異なりますが上表の通り、普通車指定席の場合、通常料金よりも980円~1,420円ほど安くチケットを購入することができます。エクスプレス予約では、ひかり号・こだま号とのぞみ号は同一料金ですから、停車駅の関係でどうしてもこだま号・ひかり号を利用せざるを得ない場合以外は、のぞみ号を利用したほうがお得と言えます。次に、グリーン車指定席で料金を比較してみます。
▼エクスプレス予約と通常予約のチケット料金(グリーン車指定席)
区間 |
エクスプレス予約料金 |
通常料金(のぞみ) |
東京-名古屋 |
13,700円 |
14,680円 |
東京-京都 |
17,600円 |
18,690円 |
東京-新大阪 |
18,140円 |
19,230円 |
東京-広島 |
24,140円 |
26,210円 |
やはり区間によっても異なりますが上表の通り、グリーン車指定席の場合、通常料金よりも980円~2,070円ほど安くチケットを購入することができます。特に、東京-広島間は普通車指定席よりも値引き幅が600円以上大きくなっています。
スマートEX予約との違いは?
エクスプレス予約と同様、JR東海とJR西日本が運営するネット予約サービスに「スマートEX予約」があります。やはり会員登録が必要なネット予約サービスですが、年会費はエクスプレス予約とは異なり無料となっています。スマートEXで予約した場合のチケット料金は、のぞみ号・ひかり号・こだま号いずれのケースでも通常料金とほとんど変わらず、一律200円引きとなっています。
▼エクスプレス予約とスマートEXの比較
(画像:JR東海公式サイトより http://jr-central.co.jp/ex/_pdf/smart-difference.pdf)
年会費の有無以外にも、異なる点が幾つかありますので解説していきます。
会員登録についての違い
スマートEXの場合は、入会手続きの時点でクレジットカードを登録、またはクレジットカードと交通系ICカードを登録すれば、すぐに新幹線チケットの予約が可能となります。一方でエクスプレス予約の場合は、手持ちのクレジットカードを使うか、新規にJR東海のエクスプレスカードを入手するかで少し異なります。手持ちのクレカにプラスEXサービスを付加する場合は、入会手続き後に送られてくるEX予約専用ICカードを受け取ってはじめて会員登録が可能となり、ネット予約を行うことができます。
▼プラスEX会員の登録の流れ
入会手続きからICカードが届くまでに2~3週間ほど時間を要します。エクスプレスカード会員の場合は下記のような流れとなります。
▼JR東海エクスプレスカード会員の登録の流れ
JR東海のクレジットカード、「エクスプレスカード」を新規発行する場合は、クレカが届けばすぐに会員登録を行うことができます。続いて送付されるEX予約専用ICカードが届く前に予約を完了した場合には、必ず紙のきっぷを受け取って乗車する必要があります。オンラインでの入会手続きからエクスプレスカードが届くまでには概ね5日間前後、それからICカードが届くまでには2~3週間ほどかかります。
チケット料金の違い
スマートEXで購入する場合のチケット料金は、駅窓口での購入価格とほぼ同額で、通常料金の200円引きとなっており、閑散期・繁忙期の場合もその期間中の料金から200円引きとなります。(つまり料金は変動します)一方エクスプレス予約の場合は、そうした料金の変動はなく、1年を通じて同額でのチケット購入が可能です。一例として東京-新大阪間の料金はスマートEXでは14,250円(通常期・普通車指定席)であるのに対し、エクスプレス予約では1年を通じていつでも13,370円(普通車指定席)となります。
▼エクスプレス予約とスマートEX予約の料金比較
区間 | エクスプレス予約料金 | スマートEX予約料金(通常期) |
東京-名古屋 | 10,110円 | 10,890円 |
東京-新大阪 | 13,370円 | 14,250円 |
東京-広島 | 17,660円 | 18,880円 |
スマートEXとエクスプレス予約の主要区間の料金差額は、東京ー名古屋間で780円、東京ー新大阪間で880円、東京-広島間で1,220円となっています。
ポイント特典の違い
エクスプレス予約の特長として「グリーンプログラム」に参加することができる、という点があります。このポイント特典は、スマートEX予約にはありません。グリーンプログラムとは、エクスプレス予約で乗車した場合に、利用区間に応じて登録不要で自動的にポイントが貯まる、便利でお得なプログラムのことです。
ポイントを貯めていくと、普通車指定席と同じ料金でグリーン車を利用することができます。グリーンプログラムへの参加は、JR東海エクスプレスカード会員のみ参加できる特典で、プラスEX会員は対象外となっています。
乗車方法の違い
エクスプレス予約の場合は、入会手続き後に送られてくる「EX予約専用ICカード」を使って新幹線駅の改札を通過して乗車可能です。
▼ICカードでスムーズに改札を通過!
スマートEXでも、クレジットカードと共に交通系ICカードを登録していれば、その交通系ICカードを利用してチケットレスで改札を通り、乗車することができます。スマートEXでクレジットカードのみ登録している場合は、みどりの窓口やみどりの券売機で必ず紙のきっぷを受け取る必要があります。
エクスプレス予約はいつから可能?
エクスプレス予約での新幹線チケットの予約は、乗車予定日の1ヶ月前かの午前10:00から可能です。東海道・山陽新幹線の全区間、終日の全列車の予約ができ、会員価格で最大6名までの予約が可能となっています。ちなみに予約の締切は乗車日当日、発車時刻の4分前までとなっています。予約開始のタイミング自体は、みどりの窓口における対面での予約と全く同じとなっており、ネット予約ならではの「先行予約」等のメリットはありません。もしも、2名以上や子どもを含む予約をした場合には、必ず紙のきっぷを受け取ってから乗車する必要があります。
予約のタイミングについて
予約タイミングについての具体的な事例をご紹介します。例えば4月1日の列車の予約は3月1日に開始されます。もしも1ヶ月前に同日がない場合は、同じ月の1日が予約開始日となります。一例として、3月31日の1ヶ月前の2月には31日がありません。そこで、3月31日の新幹線予約は3月1日の午前10時に開始となります。
エクスプレス予約で実際に予約をする方法は?
では、実際にスマートEXで予約できるようになるまでの方法を解説していきます。
入会手続きの画面では、エクスプレスカードを新規発行するケースと、手持ちのカードにプラスEX機能を付加するケースで異なる手続きになることが説明されていますので、自分の希望する利用に沿って手続きを行います。なお、入会手続きの際には、自分のメールアドレスを登録する必要があります。
入会手続き・登録を完了させる(JR東海エクスプレスカードを新規発行する場合)
まずは「エクスプレス予約」の公式サイトにアクセスし、トップページ上部の「入会申込」ボタンから入会手続きを行います。
▼「エクスプレス予約」トップページ上部の「入会申込」ボタン
(画像:JR東海公式サイトより https://expy.jp/top.php?)
入会手続きの画面に遷移すると、エクスプレスカードを新規発行するケースと、手持ちのカードにプラスEX機能を付加するケースで異なる手続きになることが説明されていますので、自分の希望する利用に沿って手続きを行います。ここではエクスプレスカードを新規発行する場合を選択します。なお、入会手続きの際には、自分のメールアドレスを登録する必要があります。
エクスプレスカードを新規発行する方法を選択した場合は、最短5営業日でカードが到着しますので、手元に届いたら、入会手続き後に送られてきた会員登録メール内に記載されているURLにアクセスします。その後に表示される会員登録画面で必要事項を入力すると、会員登録が完了し、「ID番号(10桁もしくは12桁の数字)」が発行されます。このID番号は、今後エクスプレス予約を行う際に必要となりますので忘れずに控えておくことが重要です。この後、EX予約専用ICカードの発送手続きが始まりますが、到着までに2週間以上はかかります。それまでの間にエクスプレス予約を行う場合には、紙のきっぷを駅窓口や券売機で受け取ってから乗車する必要があります。
入会手続き・登録を完了させる(手持ちのクレジットカードに付加する場合)
まずは「エクスプレス予約」の公式サイトにアクセスし、トップページ上部の「入会申込」ボタンから入会手続きを行います。
▼「エクスプレス予約」トップページ上部の「入会申込」ボタン
(画像:JR東海公式サイトより https://expy.jp/top.php?)
入会手続きの画面に遷移すると、エクスプレスカードを新規発行するケースと、手持ちのカードにプラスEX機能を付加するケースで異なる手続きになることが説明されていますので、自分の希望する利用に沿って手続きを行います。ここでは、手持ちのクレジットカードにエクスプレス予約機能を持たせる場合を選択します。なお、入会手続きの際には、自分のメールアドレスを登録する必要があります。
手持ちのクレジットカードにプラスEX機能を付加する(厳密には「特約」の付加)場合には、まず手持ちのクレジットカード会社での申込み手続きが必要となります。入会手続きの画面では、各カード会社の申込み画面に遷移するためのボタンが設けられていますので、遷移先のカード会社のサイトで手続きを行ってください。
各クレジットカード会社で入会受付・審査が開始されてから2~3週間後に「プラスEXカード」が送られてきますので、入会手続き後に送られてきた会員登録メール内に記載されているURLにアクセスしてください。その後に表示される会員登録画面で必要事項を入力すると、会員登録が完了し、「ID番号(10桁もしくは12桁の数字)」が発行されます。このID番号は、今後エクスプレス予約を行う際に必要となりますので忘れずに控えておくことが重要です。この時点で、すぐにエクスプレス予約を行うことができるようになりますので、トップページからログインします。
▼トップページのログインをクリックする
トップページからログインすると、メニュー画面が表示されますので、「予約」ボタンをクリックして予約を進めることができます。
▼ログインした後に表示されるメニューから「予約」をクリック
2種類のカードについて
エクスプレスカード会員に送付されるICカードは「EX予約専用ICカード」という名称で、カード表面上部には「EX-IC」と印字されています。
一方、プラスEX会員に送付されるICカードは「プラスEXカード」という名称で、カード表面上部には「プラス PLUS EX」と印字されています。
このように外観は幾らか異なっていますが、機能は同一で、チケットレスで改札を通過・乗車することが可能です。いずれの場合でも、①カードを利用する会員本人の氏名 ②会員本人の会員ID ③お問い合わせ番号 が表面に印字されています。
領収書の発行について
ビジネス・出張利用のための予約や、多人数での旅行などで、やはり領収書は必要かもしれません。エクスプレス予約では、PC・スマホ・アプリの場合は「領収書表示サービス」を利用することにより領収書を表示することができますし、紙のきっぷの場合でも、領収書を発行することができます。みどりの窓口やみどりの券売機で紙のきっぷを受け取る場合には、きっぷの受取時に「ご利用票兼領収書」が発行されますので、保管してください。
▼みどりの窓口や券売機で受け取れる「ご利用票 兼 領収書」の一例
パソコン・スマートフォンの場合、スマートEXにログイン後、メニュー画面の「ご利用履歴・領収書の発行」で領収書を画面に表示することができます。EXアプリの場合は、スマートEXにログイン後、サイドメニューの「購入履歴・領収書」から表示対象の履歴を選択した上で「領収書を発行する」で領収書を画面に表示することができます。
▼「ご利用履歴・領収書の発行」欄(PC・スマホの画面)
紙のきっぷを受け取るケース以外は、すべて画面表示となりますので、紙の領収書が必要な場合は画面(画像)を自分でプリントアウトする必要があります。なお、領収書は予約が完了した日の翌日から3ヶ月間は表示することができます。(予約が完了した当日は表示されません)
予約後の新幹線への乗車方法は?
では、「エクスプレス予約」で予約した場合の、新幹線への乗車方法について解説します。EX予約専用ICカードを使用する場合と、ICカードと紙のきっぷを併用する場合に分けて説明します。
EX予約専用ICカードを使用する場合
まず、EX予約専用ICカード(またはプラスEXカード)を使用して乗車する場合は、ICカードを新幹線の自動改札機にタッチし、「EXご利用票」を受け取って乗車することができます。
目的地駅においても、ICカードを新幹線改札機にタッチしてそのまま出場できます。「EXご利用票」は車内改札の時に必要となるものですので、所持したまま新幹線に乗る必要があります。
注意が必要な通過方法として「在来線を紙のきっぷで乗車し新幹線へはICカードで乗車」するケースです。在来線の駅と新幹線駅が同一の場合、新幹線への「乗換口」を利用することになります。
その場合、新幹線「乗換口」の改札機を通過する際に、最初に紙のきっぷを投入し、次にEX予約専用カード(あるいはプラスEXカード)を改札機にタッチする必要があります。
紙のきっぷを使用する場合
受け取ったきっぷは、そのまま新幹線改札機に投入し、出てきたきっぷを持って乗車します。目的地ではきっぷをそのまま改札機に投入して出場することができます。
モバイルSuica電話機で登録・利用する方法は?
エクスプレス予約会員が、手持ちのモバイルSuica電話機を「エクスプレス予約」に登録することで、東海道・山陽新幹線をモバイルSuica電話機1台だけで乗車することができます。(「モバイルSuica電話機」はApple PayのSuica等、Suicaを利用できるモバイル端末を含みます)
(画像:JR東日本より http://appsuica.okbiz.okwave.jp/)
「モバイルSuica電話機」の「エクスプレス予約」への登録は、以下の方法で、「モバイルSuicaアプリ」のメニューまたは「Suicaアプリ」のチケット購入・Suica管理画面から行ってください。
【登録手順】
1.「モバイルSuicaアプリ」のメニューまたは「Suicaアプリケーション」のチケット購入・Suica管理画面の「エクスプレス予約(JR東海)」をクリック
2.「モバイルSuicaから初めてエクスプレス予約にアクセスされた方はこちら」をクリック
3.その後、画面の案内に沿って、登録手続きを完了します。
登録完了後は、モバイルSuica電話機1台で、東海道・山陽新幹線と在来線に乗車できるようになります。なお「モバイルSuica」のサービスについて、詳しくは「モバイルSuicaのホームページ」などで確認しておくことをお勧めします。
エクスプレス予約の変更・キャンセルは可能?
急な予定変更などで、乗車予定の新幹線を変更する場合や、キャンセル(払戻)する必要が 生じるケースもあります。エクスプレス予約でも変更やキャンセルが可能ですが条件がありますので注意点と共に説明します。
予約を「変更」する場合
手数料無料で何度でもOK!
まず「変更」が可能な条件としては、EX予約専用ICカード(またはプラスEX ICカード)で改札を通過する前、紙のきっぷの場合はきっぷの受取前、そして乗車予定の列車の発車時刻前(自由席の場合は乗車日当日23:30まで)であれば手数料無料で何度でも変更が可能です。注意点としては、紙のきっぷを利用して乗車することにしていた場合は、きっぷを受け取ってしまうと、改札通過前であっても予約は変更できないという点です。
もう1点注意が必要なのは、予約を変更する度に登録済みのクレジットカードで変更後のチケットを改めて決済した後に、変更前の商品が払い戻されるという点です。このため、立て続けに複数回の変更を行った場合、一時的にせよかなりの金額がカードから決済されている状態になるので、クレジットカードの限度額を越えてしまいしばらくは変更ができないケースが生じますので注意が必要です。
予約を「キャンセル(払戻)」する場合
手数料や特定額が必要
乗車予定の列車の出発前までは払戻が可能ですが、手数料が必要となります。手数料はおとな・こども同額で、310円となっており、紙のきっぷの場合でも受取前か後かに関わらず同額です。また、手数料は指定席・自由席・グリーン席を問わず同額となっています。
列車が発車した後にキャンセル(払戻)することも可能です。自由席の場合は、発車前のキャンセルと同じ310円が手数料となりますが、指定席やグリーン席の場合は区間毎の「特定額」が必要となります。この「特定額」が払戻手数料となります。
▼主な区間の「特定額」
区間 |
普通車指定席 |
グリーン(車)席 |
東京-名古屋 |
4,050円 |
7,640円 |
東京-京都・新大阪 |
4,820円 |
9,590円 |
東京-広島 |
6,000円 |
12,480円 |
通常期の特定額は東京-名古屋間で4,050円、東京-京都・新大阪間で4,820円、東京-広島間で6,000円となっています。グリーン席の特定額は、東京-名古屋間で7,640円、東京-京都・新大阪間で9,590円、東京-広島間で12,480円となっています。やはり発車後のキャンセルの場合、手数料はかなり高額となってしまいます。なお、指定席を予約していたものの乗り遅れた場合、その日のうちであれば、後続列車の自由席に乗車することが可能です。
エクスプレス予約と「学割」などの併用はできるの?
エクスプレス予約と「学割」や「株主優待」などの割引制度を併用することも可能です。本来のエクスプレス予約で購入するチケットは「乗車券(運賃)+特急券(自由席または指定席)」が一体(1枚)となった旅行商品ですが、学割などの割引と併用する場合には、特急券だけをエクスプレス予約で購入する必要があります。「学割」制度は、学割対象者が新幹線を利用する際、片道の距離が101キロ以上なら2割引でチケットを購入できる制度となっており、新幹線の乗車券(運賃)にのみ適用されます。エクスプレス予約では、特急券だけでも安く購入できるサービス「e特急券」が存在していますので、「e特急券+運賃(2割引)」の形にすることにより割引制度を「併用」することが可能となるのです。
e特急券は、エクスプレス予約の画面に表示される「e特急券(特急券のみ)を利用する」という枠にチェックを入れることで購入できます。では、通常のエクスプレス予約でチケット購入する場合と、「e特急券+運賃(2割引)」の割引併用での購入とで総額はどれくらい異なるでしょうか。
▼e特急券+学割併用料金とエクスプレス予約料金の比較
区間 |
学割併用料金 |
エクスプレス予約(通常) |
東京-名古屋 |
9,050円 |
10,110円 |
東京-京都 |
11,380円 |
12,830円 |
東京-新大阪 |
11,820円 |
13,370円 |
東京-広島 |
15,320円 |
17,660円 |
エクスプレス予約も通常価格よりはかなり安くなっていますが、学割とe特急券の併用料金のほうがより安くなることが分かります。東京-名古屋間で1,060円、東京-京都間で1,450円、東京-新大阪間で1,550円、東京-広島間で2,340円安くなっています。学生であれば是非検討したい「割引併用」のワザですね!なお、e特急券を予約した場合は、会員本人であってもEX予約専用ICカードでの乗車はできず、必ず紙のきっぷを受け取る必要があります。
ちなみに、株主優待券の場合は1枚当り1割引ですが、一度に2枚まで使用できるため最大2割引でチケット購入ができます。しかも、学割制度とは異なり、運賃と特急料金の両方に適用できるため比較すると学割+e特急券の併用よりもわずかに安くなります。例えば東京-新大阪間であれば学割+e特急券よりも260円安い計算(片道11,560円)となります。ちなみに、株主優待券をオークションなどで購入して使用する場合は購入代金をプラスして計算する必要があるので、必ずしも安上がりとはなりませんのでご注意ください!
早特サービスについて
エクスプレス予約とスマートEX予約では、専用の割引制度が存在します。「EX早特21」や、「EXグリーン早特」といった名称で発売されており、乗車予定日より21日(3週間)前までや4日前までの予約で料金が格安になるチケットとなっています。十分前もって予定が立てられる旅行や出張の際には是非検討ください!
まとめ
エクスプレス予約は、スマートEXのように無料会員の制度がなく、年会費が必要となる予約サービスですが、その分メリットも多くあるという点をご理解いただけたかと思います。主なメリットは・・・
エクスプレス予約の主なメリット
★一年じゅう安い料金で乗車できる!
★ポイントを貯めて、グリーン車に乗れる!
★交通系ICカードがなくても専用ICカードでチケットレス乗車ができる!
何と言っても、エクスプレス予約であれば、一年じゅう同一料金で安く乗車できるのは大きなメリットです。スマートEXは確かに年会費が無料で気軽に使えますが、料金はそれほど安くありません。エクスプレス予約であれば、東京ー新大阪間を一往復すれば年会費(1,080円)の元が取れて、なおかつスマートEXより680円も安く往復できてしまいます!東京-名古屋間でも一往復で年会費の元が取れて、スマートEXより480円安い計算になります。
往復利用やビジネスマンにお勧め!
という訳で、1回でも東京-名古屋・新大阪間などを、新幹線で往復するのであればスマートEXよりもエクスプレス予約を使ったほうがお得と言えます。もちろん、常時新幹線を利用するようなビジネスマンにも断然お勧めです!
料金について
この記事で紹介している料金設定は、2019年10月のJR運賃・料金改定以前の情報です。現在の料金とは若干異なりますのでご注意ください。